素材について

麻について

麻は世界中に分布し、様々な種類を持つ植物繊維の代表格です。日本でいう麻、とりわけ苧麻(からむし)は越後・小千谷の1200年の歴史と伝統技術の結晶です。

背丈ほど伸びた苧麻の皮の部分の繊維を取り出し、選び抜かれた上質の繊維のみが糸となります。乾燥された青苧を荒く裂き、裂けたところに爪をかけて、さらに細くこれを繰り返します。細く裂かれた糸を一定の太さに揃える苧績み(おうみ)により、一定の長さのものを一本の糸へと継いでいきます。このような気の遠くなるような作業、工程の繰り返しにより、新潟・小千谷織物の歴史が築かれています。

「布ギャラリー」は素朴でシンプルな生平(きびら)といわれる未晒しの織物や、手で紡いだ糸、手織りの織物にこだわっています。又、小千谷独特の技術である、織物の強撚の糸を使ってシボ(しわ)をつくる「小千谷縮」の伝承をも担っています。また当社では日本の伝統文化の継承、職人の育成をはかり、自社専用工場では今も老若男女の職人たちが懸命にものづくりに励んでおります。

絹について

地球最古の繊維といわれるシルク。その優美な光沢と質感は、多くの人々を魅了してきました。一粒の繭から1300メートルもの絹糸が生まれる、ドラマチックな素材を贅沢に使い、21デニールという最極細生糸で織り上げています。.

「布ギャラリー」のオリジナルの絹織物は全てに21デニールの生糸を使っています。絹の加工は非常に難しく、卓越した職人技なくしては本物とは言えません。「布ギャラリー」の絹は機能性に富む製品開発と技術の集約による逸品です。当社の伝統ある「小千谷紬」には、その素朴でしっかりとした質感にさらに着物加工技術の全ての技が投入されています。

綿について

素朴な織物の代表格として最も広く分布し、広く人々に愛用されている綿織物。「布ギャラリー」は綿の特性を生かし、独自の研究を重ね、独特の風合いを持たせ、機能性に富む手織り木綿を全くのオリジナル素材として完成させました。

綿の繊維は単純な色の吸収しかできず、色の調合、加工法、又仕上の方法等は他の繊維以上に難しく「布ギャラリー」らしい色合い、質感を出すのに非常に苦労致しました。小千谷には昔から「片貝木綿」という伝承の綿のれんもありますが「布ギャラリー」ではシンプルで素朴な質感の平織物にこだわって、さらに良いものを作っていきたいと思っております。